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Vol.7
 

「BRICs」「人口減少」は今年はずせないキーワード-マクロ経済の見通し

■足許の景気は、減速感を強めながらも、再浮揚の兆しがみえる展開に
平成17年のわが国経済について、マーケット関係者は、足許「踊り場」の見方に異論はないようですが、後半に向けて、再び回復かこのまま失速かで意見が分かれているようです。筆者といたしましては、雇用が順調に回復している、直近では年末・初売り商戦がまずまずだったこと(個人部門)、設備投資意欲が衰えない、直近では生産関連で上向きの指標を確認できたこと(企業部門)、米国クリスマス商戦が好調に終わったこと(外需面)、などを理由に、現時点は、減速感を強めながらも再び浮揚する準備を整える段階で、年央から後半に踊り場を脱することができる、というシナリオを持っています。正直、心配していた生産関連の動向が、1月28日に経済産業省から発表された鉱工業生産動向で、出荷:上向き、在庫:低下という、生産に先行する指数の回復がうかがえ、なかでも調整局面にあったIT関連の分野で傾向がはっきりと示されたことで、その思いを深めているところです。


■今年はずせないキーワードは、「BRICs」と「人口減少」
次に、足許を離れて、中長期的な視点でマクロ経済を眺めてみたいと思います。平成18年以降の景気は、外需要因に影響されながらも潜在成長率1~2%をベースに、本格的な成長軌道に乗って推移すると思われます。さて、この動きに対して影響を及ぼす要因は数多く想定されますが、一時的・臨時的なものでなく、将来長きにわたって要因になり得る材料として、「BRICs」と「人口減少」を挙げてみたいと思います。「BRICs」とは、ブラジル・ロシア・インド・中国の頭文字をとった4カ国の総称で、今後経済発展が大いに見込める有力な新興国のことです。経済的な側面以外では、人口や国土、資源の大国で、ロシアと中国は国連安保理の常任理事国、ブラジル、インドもその有力候補といわれるなど、政治大国という面も併せ持っています。BRICsの台頭によって、世界経済の流れが、米国一極集中から多極化へ変わることが予想されます。特に、外需の動きに左右されるわが国経済にとっては、米国に限らず、こうした国々の経済動向にも大きく影響を受けることになりそうで、どちらかといえばBRICs諸国の経済発展の恩恵を享受する可能性が大いに期待できると思われます。これに対して「人口減少」は、少子・高齢化と併せて考えるべきネガティブな問題です。昨年5月、政策研究大学院大学・松谷明彦教授が著述した『人口減少経済の新しい公式-縮む世界の発想とシステム(日本経済新聞社)』によって、改めてその問題が取り上げられました。日本の人口は、来年・2006(平成18)年をピークに、確実に不可逆的な減少過程に入ります。松谷教授によりますと、経済は右肩下がりの縮小基調に転じ、生産設備や住宅といったストックも過剰になるとのことです。経済につきましては、一人当たりGDPは増加し、国民の豊かさは向上していくのですが、労働力人口の減少がこれを上回ることによって経済規模は縮小へ向かいます。わが国経済を中長期で予測する際には、ある時点でこの問題を織り込まなければならず、ひょっとするとマイナス成長をベースに展望を迫られることになるかもしれません。しかしながら、筆者なりに突き詰めると、実は住宅に関連する業界にとっては、それほどネガティブな問題にはならないという結論に到達することができます。「BRICs」と「人口減少」につきましては、もう少し掘り下げて内容を検証する必要があるのですが、ここではキーワードとして述べるにとどめ、次回以降に詳しくお話をさせていただきたいと存じます。



 
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※このデータは2005年01月27日現在のものです。 [本コンテンツの内容について] [住友不動産販売TOPへ]