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Vol.12
 

首都圏・中古住宅市場動向-H16年度

■景気は減速基調で推移、中古住宅成約件数は伸び悩み
当期・H16年度のわが国経済は、本格的な回復基調のなかで、情報技術(IT)関連の在庫調整などをきっかけに、景気減速感を強める傾向を示しました。住宅取引に密接に関連する個人動向につきましては、景況感が期初をピークに減退し、個人消費が盛り上がりに欠けました。首都圏における中古住宅市場は、成約件数(東日本不動産流通機構「News Letter」から)が前年に比べて▲2.7%と減少しました。実質GDP成長率は、15年度(16年)1-3月期・前年同期比+4.4%をピークに、当期は期を追うごとにスローダウンし、これらとともに、成約件数の四半期ごとによる対前年同期伸び率も、特に年度末にかけて減少率が拡大する動きがみられました(図表1)。物件の種別でみますと、マンションは▲0.2%とほぼ前年並みにとどまりましたが、戸建と土地は、それぞれ▲6.3%、▲5.3%と、5%を超えるマイナス幅になりました。購入者の動きとしましては、郊外や駅から離れた場所にある戸建から、都心や駅に近いといった利便性が高いマンションへ買い替える高齢者の方々が多くみられましたが、戸建につきましては、団塊ジュニアを中心とした若い方たちが、郊外の新築戸建を選ぶケースが目立ち、私どもが取扱う中古住宅としての戸建や土地は伸び悩む結果になりました。また、年度末にかけては、新築マンションの販売競争が激しくなったこともあり、マンションを含めて成約件数は低調な動きを余儀なくされました。

図表1:実質GDP成長率と首都圏・中古住宅の成約件数・前年同期比


■平均成約価格は、戸建と土地が上昇に転じ、総平均ベースでも上昇へ
一方、首都圏・平均成約価格は、戸建と土地が前年に比べて上昇に転じ、引き続き上昇を示したマンションと相俟って、総平均ベースは前年比+1.5%とバブル崩壊後はじめて上昇に転じました(図表2)。マンションでは、立地条件が良く築年数が浅いといった価格帯が高めの物件の取引増が続き、戸建では、いわゆる高級住宅地にある高額物件の取引が目立ち始めるなど、取引ボリュームが高い価格帯へシフトする動きがみられました。さらに地価の底入れが、都心の限られた地点から周辺へと波及し始め、物件価格動向にプラスの影響を与えたことも要因として考えられます。なお、都県別でみますと、千葉県を除く1都2県で上昇し、とりわけ東京都の戸建が+4.1%、土地が+6.4%と高い上昇率を示しました。東京都は、下げ止まり感が一段と強まったエリアが、都心部や城南地区にとどまらず、墨田区・台東区・江東区といった城東地区の都心に近い場所にも及び、さらにその周辺へと広がる動きがみられます。千葉県の下落は、15年度に人気エリアの新浦安地区が大きく注目され、その際に新浦安を含む総武地区のマンションが高めの上昇(+7%)を示した反動が要因の一つと考えられます。首都圏の中古住宅価格は、景気の本格的な底入れと地価が回復へ向かう大きな流れとともに、当面上向きを示し続けることが期待できます。

図表2:首都圏・中古住宅の平均成約価格・前年同期比(総平均・種別)


■次期見通し:件数は下半期以降見込まれる景気の再浮揚に期待、価格は引き続き堅調
次期・17年度につきましては、米国や中国経済の先行きが不透明なことや原油価格の高止まりなどが外需のリスクとなって、わが国経済の成長の足を引っ張る可能性が懸念されます。また、現状においては、景気の踊り場局面が長引いていることから、中古住宅の取引ボリュームをあらわす成約件数は、上半期も伸び悩む傾向になるのではと考えております。しかしながら、下半期からは、景気の再浮揚が見込まれることを背景に、成約件数は増勢基調を取り戻すことが期待できるのではないでしょうか。中古住宅価格は、16年度と同様に上昇基調が続き、千葉県の下落も落ち着くことから、総じて前年に比べて+2~3%程度を予測しております。


 
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※このデータは2005年04月22日現在のものです。 [本コンテンツの内容について] [住友不動産販売TOPへ]