不動産コラム
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Vol.21
 
シリーズ-不動産流通の基礎知識③不動産流通市場・・・(2)「持家率」の動向-米国との比較

Vol.17に続き、『住宅・土地統計調査』のデータを用いて、わが国の持家率の動向を取り上げてみます。Vol.17では、わが国の持家率が前回調査(1998年)に比べて上昇はしたものの、30代と40代の年齢層に限ってみると低下し、もともと持家率の高い高齢者世帯の数が増加した結果に過ぎないことをレポートいたしました。今回は、米国での同様な調査と比較することによってみえてくる日本の持家の状況と、これらにともない今後想定される中古住宅市場についてコメントさせていただきます。

■日本に比べて若年層の持家率が高い米国
下・図表は、日本と米国の2003年における持家率を年齢層別であらわしたものです。全体の持家率は、日本60.9%に対し米国68.3%と、米国が日本を7.4ポイント上回っていますが、年齢層別にみると「25歳未満」「25~34歳」「35~44歳」という若年層の開きが大きく、年齢層が高くなるほど格差がなくなっています。つまり、若年層による持家率が日本に比べて高い分、米国の全体の持家率が高くなっていることがわかります。一般に、米国の若者は独立心が旺盛で、将来のライフプランを子供の頃から考えます。そのため、資産形成につながる持家取得をできるだけ早い時期に実行しようと、就職や結婚などをきっかけに住宅を購入する傾向があります。一方、日本では、バブル経済崩壊の影響もあり、持家が資産形成につながっていない、米国に比べると所得に対する住宅価格がまだまだ高く、若い世代で住宅を購入することは難しいといった事情があるといえます。若年層の持家率が上昇すると、将来の買替えを通じてさらに中古住宅流通量の増加につながる期待があるのですが、実は、『団塊ジュニア』層やその下の世代では、持家を取得したいとの考えが9割以上にのぼるなど、最近の日本の若年層は持家志向が強いことがわかっています。Vol.17で述べたように、20代の持家率が上向いていることからも、今後若年層の持家率が米国に近づき、中古住宅市場を拡大へと導く役割を担う可能性があります。

■米国では、引退後の住み替えで得た老後資金で第二の人生を謳歌
また、米国の持家率が「75歳以上」で若干ながら低下(日米が逆転)している点にご注目下さい。これは、米国では、引退後に持家を売って賃貸住宅に住み替える高齢者が存在するためです。一般に、米国の高齢者は、子供が独立するなどして家族が少なくなると、広い家から小規模な家に買い替え、その売買から得た差額利益を第二の人生の老後資金として金融資産に転換します。その際、持家から賃貸へという選択肢もあり、老後も多様な住み替えの方法が用意されているのです。日本では、住み慣れた場所で一生暮らしたい、もしくは持家を子供に残してあげたいとの親としての思いなどもあり、老後において柔軟に住み替えるという考えはあまりないようです。しかしながら最近では、郊外の戸建から都心や駅近のマンションへ、田舎暮らしがしたいために見知らぬ土地へ、さらには海外移住など、第二の人生を踏み出す際に思い切った住み替えをする高齢者が増えています。特に団塊の世代がリタイヤを迎える頃には、こうした動きが一般化する可能性があります。高齢者による柔軟な住み替えニーズに対応するべく、中古住宅市場の役割はより重要になってくるのだと考えます。
                                                        
図表:年齢層別の持家率-日米比較(2003年)



 
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※このデータは2005年09月15日現在のものです。 [本コンテンツの内容について] [住友不動産販売TOPへ]

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