中古住宅市場動向-H17.8月期
■東京都区部の中古マンション取引が、件数・価格とも大幅増・上昇と旺盛
東日本レインズ「News Letter」「マーケットウォッチ」による8月の首都圏・中古住宅の成約件数は、総合計・前年同月比+3.5%と9ヵ月ぶりに増加を示しました。当月(8月)は、戸建取引がプラスに転じたこともありましたが、マンション取引が引き続き増勢で、なかでも東京都の取引件数増が目立ちました。東京都では、新築マンション供給が都心の湾岸エリアに集中し、それ以外の都心部および都区部ではマンション用の適地が少なくなってきたことを背景に、新築マンションの供給量が細っています。そのため、都心回帰の流れによる都内へのマンション需要が、新築物件の不足によって中古へと流れているのではないか、と考えることができます。8月の東京都区部の成約状況を4地区に分けてみてみますと(※)、成約件数が城東地区・前年同月比+19.0%、城南地区・同+20.6%、城西地区・同+13.0%、城北地区・同+26.4%と、すべての地区で2ケタ増となりました(図表1)。さらに、成約平均価格につきましても、城東地区・同+5.5%、城南地区・同+6.1%、城西地区・同+8.7%、城北地区・同+15.5%と、すべて5%超の伸長を示しました。成約ボリュームの増加とともに価格で大幅な上昇傾向がみられるのは、まさに東京都区部の中古マンションに対する購入の引き合いが旺盛であることをあらわしているのだと思われます。最近では、『広尾ガーデンヒルズ』といった高額ではありますが都心にある希少価値の高い中古マンションを"ヴィンテージ・マンション"と呼ぶなど、中古マンションが注目され始めています。今後は、近隣での新築マンション供給が細ってきた主要ターミナル周辺の駅前・駅近物件などにも需要が集まり、全体のボリュームがより一段と盛り上がることに期待がもてそうです。
| 図表1:東京都・中古マンションの成約件数動向-都区部4地区別(前年同月比推移) |
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・城東地区:台東、江戸川、墨田、葛飾、足立、荒川区
・城南地区:品川、大田、目黒、世田谷区
・城西地区:新宿、渋谷、杉並、中野区
・城北地区:文京、豊島、北、板橋、練馬区
■8月でも将来設計を見据えた住宅購入検討者(世帯)が増えている可能性
季節調整を施し年換算ベースでみた8月の成約件数・総合計は58,799件と、昨年8月に次ぐ高い水準となりました(図表2)。一般に8月は、2月とともに"商売人"にとっては閑散期にあたります。このところの景気回復により、大型休暇を目先のレジャーや帰省に費やすだけでなく、将来設計を見据えて住宅取得を考える世帯が増えてきた可能性を指摘しておこうと思います。
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| 図表2:首都圏・中古住宅成約件数-季節調整済年換算値(総合計) |
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