中古住宅市場動向-H17年度上期
■景気が踊り場局面を脱し、首都圏・中古住宅市場の成約件数は回復基調
当上期の景気は、IT関連をはじめとする在庫調整が一巡し、鈍化傾向にあった中国向け輸出の伸びが再び勢いを増したことなどで、踊り場局面を期の半ばあたりに脱することができました。わが国経済は、増勢強まる設備投資に、雇用情勢の改善と所得の回復で底堅く推移し始めた消費が加わり、内需主導の本格的な回復軌道を歩み始めたといえます。首都圏における中古住宅市場は、成約件数(東日本不動産流通機構「News Letter」から)が前年の同じ期に比べて▲1.4%と減少しました。種別でみますと、マンションは同+6.0%と順調に伸びたのですが、戸建が同▲6.0%と減少を示しました。マンションは、94年(平成6年)以降大量供給された新築マンションが、良質な中古ストックとして出回り、質を求める買い手のニーズとマッチし始めたことが要因です。
一方、戸建は、郊外の戸建を手放して、都心もしくは駅近くのマンションへ住替える高齢者などが増えていること、団塊ジュニアに代表される若年層が、価格が低い新築の建売戸建を選ぶ傾向にあることなどから、中古戸建の購入ニーズが減退していることが要因と考えられます。ただし、期の後半からの景気再浮揚にともなう格好で、成約件数の伸びは直近にかけて回復感を強めています(図表1)。都心部や人気エリアの一部では、良い物件であれば価格にとらわれずに引き合いが増えており、下期は成約件数が増加に転じる可能性が高そうです。
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