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Vol.25
 

金利が上昇局面へ-住宅・不動産業界への影響

■中長期的な日本経済の成長期待とともに、金利は緩やかな上昇軌道に
市場金利が上昇基調にあります(図表1)。長期金利(10年物長期国債利回り)は、8月後半、ハリケーン襲来による米市場金利の動きに引きずられて一時的に低下する場面がありましたが、9月に入ると、中長期的な経済成長期待がより一層強まったことを背景に、再び上昇局面を辿り始めました。こうした動きの下で、住宅ローン金利に上昇圧力がかかり始めています。金融機関は、過去の超低金利下での資金調達でもって、融資ボリュームを増やしたい住宅ローンの金利引上げを見送ってきましたが、主な銀行の長期固定型・住宅ローン金利(店頭金利)についてみてみますと、9月もしくは10月から、引上げに踏み切る動きが出てまいりました。 わが国の経済は、増勢が続く設備投資を下支えに、外需の再加速や生産・在庫調整の一巡などで、長引く様相にあった踊り場局面を脱しました。地価が底入れを示すなどデフレの出口も視野に入っており、内需主導による本格的な成長へと舵を切り始めたとの評価が高まっています。金利動向は、中長期的に緩やかな上昇軌道に乗った可能性が出てきました。

■金利上昇局面における住宅投資は、景気回復がもたらす効果や駆け込み的な需要増でむしろ拡大
金利の上昇は、住宅ローンを利用して住宅を取得する人のコスト増につながるため、住宅投資の減退要因になります。一方では、景気の回復がもたらす雇用に対する安心感や所得の増加、株高等の効果から、住宅投資の自律的な拡大にもつながっています。また、長期金利の上昇局面において、ボトムアウト直後しばらくの間は、住宅購入の駆け込み需要が生じることもわかっています。金利に対して様子見の姿勢でいらしたお客様にとりましては、潮目が変わる今を住宅購入のチャンスと捉え、行動に移すケースが多いのかもしれません。

図表1:市場金利と住宅ローン金利の動向
■一方、不動産ファンド市場の動向には留意
一方、不動産ファンド市場に目を移してみますと、東証REIT指数が下落基調で推移しています(図表2)。市場金利上昇にともないREITに対する期待利回りが上昇(価格は下落)しているためです。一般に、REIT利回りの下限は、リスクフリーレート+200bp(2%)以上とされています。これは、過去において欧米のREITの評価が最も高かった時点の利回りで、200bpにあたるプラス分はリスクプレミアムと呼ばれるものです。現在、J-REITの予想利回りは、2%台後半から5%台まで、平均すると3.5%前後となっています。 したがいまして、日本の長期国債の流通利回りが1.5%前後にあるなかで、この利回りは下限ギリギリの水準にあり、市場金利(ここではリスクフリーレートである長期国債利回り)が上昇すると、期待利回りは市場金利とのギャップ(リスクプレミアム)縮小に耐え切れず、価格が下落に転じることが予想されます。上場REITのなかには予想利回りが2%台のものがあり、私募ファンドについても相対的に低い利回りにとどまっているものがあるなど、今後、ファンド市場を注視しておく必要があろうかと思います。                                  
図表2:REIT価格の動向(市場金利との比較)

 
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※このデータは2005年10月27日現在のものです。 [本コンテンツの内容について] [住友不動産販売TOPへ]