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vol.27
 
米Xmas商戦好調で外需に追い風-マクロ経済の見通し



■内需主導で拡大が続くわが国経済のリスク要因は米国景気の行方
わが国の景気は、勢いこそは弱まったものの内需主導による緩やかな拡大基調が続いています。8月における政府・日銀の『景気踊り場脱却宣言』は絶妙だったのか、その時期を境に中古住宅や新築マンションなどの住宅関連指標も好転、直近10月分では、各指標とも非常に強い結果を示しました(11月24日付・Vol.26参照)。人々の住宅購入意欲が増勢へと向かい、失業率のさらなる改善や所得の増加で消費は回復の兆しが見え始めており、将来に対する安心感が着実に増しているといえそうです。一方、先行きのリスク要因は外需で、なかでも、原油高、政策金利の引上げ、住宅市況の動向などによる米国景気の行方が頭をもたげていると考えています。これら動向が相互に影響し、米個人消費へどのように波及するかが気がかりです。


■原油高の沈静でガソリン価格が下落、米国の家計に余裕が生じる
ところが最近、原油相場が下落基調で推移しています。WTI(米国産ウエスト・テキサス・インターミディエート価格、代表的な原油価格の指標)先物価格は、8月下旬に1バレル70ドル近くまで上昇後、ハリケーンで被災した関連施設の復興や在庫統計で在庫増が示されるなどで供給懸念が後退、投機筋が売り超に転じ始めたこともあって、直近価格はピークに比べて約15%下落した状態となっています。これらを受けて、ガソリンや暖房油価格が下落、出費増を警戒していた米国民の家計に余裕が生まれています。こうした状況の下、懸念されていた米国のクリスマス商戦に明るい兆しが見え始めたようです。

図表1:原油とガソリン価格の推移

■米クリスマス商戦の売上高予測が上方修正され、「ブラック・フライデー」に始まった出足は好調
11月22日、全米小売業協会は、クリスマス商戦の時期を含む11・12月の米国小売業売上高を、前年の同じ時期に比べて6.0%増と、9月下旬に予測した5.0%増を上方修正する旨を公表しました。当初は、原油高の影響で出費を控えるとの予測でしたが、原油価格の沈静化で懸念が小さくなり、消費は強気に傾くというのが修正理由です。目新しい商品の少ない衣料品や玩具などの商戦は一部厳しさも伝えられていますが、新型の家庭用ゲーム機、薄型テレビなどは品薄状態となる店が続出、富裕層向けの百貨店や高級ブランドショップなども販売好調が続いている模様です。米国のクリスマス商戦は、感謝祭直後の11月最終金曜日(今年は11月25日)から本格的に始まります。これまで赤字だった小売店が黒字に転換することから、この日を「ブラック・フライデー」と呼び、その年のクリスマス商戦を占う大変重要な日と位置付けられています。クレジットカード大手のVISA・USAによりますと、25・26日の両日で同社カードを利用した購入による小売売上高は、前年の同じ期に比べて11%増であったとのことです。これに、近年急伸を示しているインターネット・ショッピングによる売上が加わるため、小売業売上高全体の伸び率はこの値をさらに上回る見通しです。米国経済の先行きを占うイベントでもある米クリスマス商戦が堅調に推移するとの見方が強まり、わが国の景気にも好影響をもたらしそうです。

図表2: 11・12月における米国小売業売上高の推移

■なお、米住宅マーケットの減速基調には依然留意要
一方、米国の住宅マーケットは堅調な伸びが続くものの、最近では過熱を懸念して買い控えが発生するなど、一部には減速感も見え隠れしています。今秋に入り、住宅の下見に訪れる人が減っているとの現場の声に加えて、米住宅ローンの申請件数が9月下旬以降減少に転じたこと、上昇過程にあった米住宅価格が取引の減退によって一部地域で下落に転じたなど、各種指標の潮目の変化がハッキリし始めました。米国消費の好調は、ホーム・エクイティ・ローンによる、住宅価格上昇にともなって生み出された新たなキャッシュで支えられた面もあり、これらが剥落することでマイナスの影響が生じる可能性に留意を要するところです。


 
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※このデータは2005年11月29日現在のものです。 [本コンテンツの内容について] [住友不動産販売TOPへ]

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