■高齢者住宅への入居費用などにも使えるリバースモーゲージが住み替えを促進
利用者のなかには、生活資金の補填というよりも、毎月の収入をさらに増やしより豊かに暮らしたいといったニーズで融資を受ける例も多く、最近では、生活資金のほかに老人ホームの入居費用などにも使えるような商品が登場しました。住み慣れたわが家にこだわる高齢者でも健常であれば問題はないのですが、仮に介護が必要な状態になった場合などで、目の前にさまざまな選択肢があることは重要なことです。さて、高齢者が老人ホームなどの高齢者住宅等へ移る場合、空き家になった住宅に、狭い借家住まいを余儀なくされている若年ファミリー世帯が賃貸できれば、住宅のミスマッチ解消につながります。この場合、リバースモーゲージのレンダー(貸し手)が仲介などのアレンジメントを担い、単純な賃貸スキームよりもマッチング効果が上がるメリットも生じます。このように、老後の生活資金に限定しないリバースモーゲージの拡充が高齢者の住み替えを可能にし、持家の受け皿として若年ファミリーの賃貸も促され、住み替え全体の活性化につながると考えます。なお、リバースモーゲージのスキームのなかで、利用者が最期を迎えた後の持家の活用方法に議論の余地があります。この場合、賃貸にとどまらず、中古住宅の流通マーケットも重要なフィールドとなり、同様に住み替えを促すきっかけとして期待が持てそうです。