国税庁は7月1日、相続税や贈与税の算定基準となる2011年分の路線価を発表しました。全国約36万地点の標準宅地の1月1日時点の平均路線価は、前年比で▲3.1%と3年連続で下落しましたが、下げ幅は前年の▲4.4%から縮小しました。同庁は、従来の標準宅地の平均路線価を前年と比較する方法を今年分から変更しましたが、変更前のデータしかない09年分も含めて実質的に3年連続の下落としています。
なお路線価には東日本大震災の影響は加味されておらず、同庁では震災による地価下落を反映させた調整率を10月もしくは11月頃に公表する予定です。
路線価…相続税や贈与税の税額を算定する基準となる地価。主要な道路に面した土地1㎡当たりの1月1日時点の評価額。路線価は、国土交通省が3月に発表する公示価格(1月1日時点)の80%を目安に算出されています。
1月1日時点の路線価は、3年連続の下落となりましたが下げ幅は縮小され、国土交通省が四半期ごとにまとめている※地価動向レポートの結果でも、大阪・名古屋圏など西日本を中心に上昇・横ばい地点が増加しました。<br>
7月1日時点の調査では、上昇・横ばい地区は60地区と前回4月1日時点の調査より12地区増加しました。東京圏は震災の影響により、前回調査からあまり改善されていませんが、震災の影響がほとんど見られない大阪圏・名古屋圏では、全調査ポイントに占める上昇・横ばい地点の割合が半数以上となっています。背景としては、名古屋圏以西における活発なマンション用地の取得や九州新幹線の全線開通効果などがあげられています。
※主要都市の高度利用地地価動向報告~地価LOOKレポート~
国土交通省が、主要都市の高度利用地などの動きを把握し、先行的な地価動向を明らかにすることを目的に四半期ごとに行う調査。調査ポイントは三大都市圏、地方中心都市等146地区。通常は150地区ですが、前回(1/1~4/1)と今回は仙台市の3地区と浦安市の1地区が震災の影響で変動率が把握できず対象から外しています。